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■「世界を目指す勝沼醸造のアルガワイン」 By ソムリエ川中


ワインはグローバルな商品。たとえ日本の風土の中で造られても、世界が認めてくれるワインが造れるはず。  「たとえひと樽でも最高のワインを」をテーマに、甲州品種のぶどうを使ったワイン「勝沼甲州樽発酵」の醸造を手掛ける勝沼醸造株式会社(山梨県勝沼町)をご紹介します。    甲州盆地の片隅にある勝沼町は、1200年以上前の奈良時代に、僧の行基が唐より持ち帰った葡萄をこの地に植えたという、まさに日本葡萄発祥の地。そのワインの原料品種「甲州」は、もともとワイン用の品種だったのですが、長い年月の間に自然と大粒となり、みずみずしい生食用品種の様になっていきました。  しかし勝沼醸造では、その甲州種本来のポテンシャルを高め、個性を蘇らせるため、様々な努力をされています。  垣根仕立てのヨーロッパ式畑作り、単一品種畑でのワイン造り、山の斜面を利用した畑の開墾…。あらゆる試行錯誤を繰り返した結果、昨年、パリで開催された国際ワインコンテスト「ヴィナリー・インターナショナル2003」において『甲州特醸樽発酵』が銀賞を受賞しました。日本でも世界に通用するワインが造れることが証明されたのです。  ワイナリーの目の前に広がる葡萄畑番匠田(ばんじょうだ)。そこに生えるシャルドネの木がまさに開花しようとする5月末、蔵主の有賀雄二社長とお会いしました。  お話を伺いながら、たゆまない努力と情熱、ひたむきに信念を貫き通す「ラストサムライ」を見た思いでした。 「産地の風土に向かい、夢を抱き、挑戦し表現するワイン造りをめざし、自社ぶどう栽培に積極的に取り組みたい」と有賀社長。  ワインは農産物。その味わいのほとんどは畑から生まれます。これからも長い長い挑戦が繰り返されることでしょう。   蔵人が 思いを込めし 葡萄の木 茂る葉の影 今花盛り

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