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■ 「奥出雲葡萄園で収穫のお手伝い」 by グラン・ヴァン吉田


2009年9月16日、弊社のイタリア料理店“クチーナ・ビアンコ”のソムリエールの北野に誘われ、グラン・ヴァン ソレイユ・アバンセ店の山岡店長と私吉田の3人で車を走らせ、島根県雲南市木次町にある奥出雲葡萄園に行って来ました。北野は、年に何回か足を運び、収穫や畑のお手入れのお手伝いに来ています。 まず、車から降りると、ブドウ畑を眺める丘の上に親子でお弁当を食べている光景や飼育されているロバが目に入り、和やかな雰囲気に包まれていました。 そして、いつもお世話になっているワイナリー長の安部紀夫さんの元へ行き挨拶。私は初対面でしたが、気さくな方で安心しました。

昼休憩後の13時から、収穫の開始です。 栽培担当の方とも挨拶を交わし、最初は白ブドウのソーヴィニヨン・ブランの畑から始めました。先端のとても細かい収穫用のハサミをお借りし、見よう見真似で茎の部分をチョキン!始めのうちは、収穫可能なブドウがどれかさっぱり分かりませんでしたが、次第に慣れてくるといろんなブドウがあることが分かってきました。意外に一粒一粒が大きく、外側の粒が内側の粒を押し込んでしまい、潰れているものもありました。そのような場合は、痛んだ粒をはさみで切り離さないといけません。しかし、白ぶどうの皮は非常に薄いため、刃先があたっただけで、他の健康な粒まで傷つけてしまいそうでした。。また、全体的には良い房なのに、一粒だけが過熟していて、果皮が茶色に変色しているのもあり、全部のぶどうが全てワインになる訳ではないという事が分かりました。 栽培担当の方は、私たちの何倍も手際が良く、私たちは3人がかりで半畝を終えるころ、1人で1畝以上を収穫していました。さすがです。 そして、ソーヴィニヨン・ブランの収穫が終わったところで、15時の休憩です。 奥出雲葡萄園の母体である木次乳業さんのコーヒー牛乳やヨーグルトといった乳製品を美味しく頂きました。空いた時間に糖度計も見せてもらい、ブドウ果汁を計ると約20度。ワインに醸造すると、約半分のアルコール度数になるそうです。 遊び心で、近くにあったブドウジャムを垂らすと、糖度が高すぎて目盛りが振り切れてしまうなど、糖度計に大はしゃぎの私達でした(笑) 休憩も終わり、次はメルローの収穫に取り掛かりました。メルローの畑は比較的山側にあるため、タヌキに食べられた形跡がありました。タヌキや鳥は美味しい部分が分かるのか、房の下側半分だけ綺麗に食べていました。獣の被害の他には、雨があります。特に今年2009年は雨が多く、雨に当たり過ぎた粒は干しブドウのように全体がシワシワになっていました。 ブドウ栽培とは、昆虫や動物、そして悪天候という自然の要因からブドウを守るという苦労を重ねた結果なのだと改めて実感出来ました。 手摘みしたソーヴィニヨン・ブランとメルローはすぐにトラックで醸造所に運ばれました。醸造所は残念ながら見学できませんでしたが、来年には私たちも収穫したブドウがワインになっていると思います。2009年産の奥出雲ワインは、私たちにとって特別なヴィンテージになることでしょう。 皆様も奥出雲のワインを飲む時は、タヌキや鳥に食べられなかった運の良いブドウがこうしてワインになっているんだなぁと想像しながら飲んでいただければ嬉しいです。 17時に作業終了。帰り道には、雲南市三刀屋町にある、緑の花びらを付ける桜『御衣黄(ぎょいこう)』の木を見て帰りました。春の奥出雲へは、ぜひ緑の桜を見てから行きたいものです。 以上、『奥出雲葡萄園で収穫のお手伝い』のお話でした。


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